- 2025年7月23日
Zoom会議の議事録作成やタスク管理、出席者の確認など、日々の会議運営には多くの手間がかかります。そうした煩雑な作業を、AIが自動でサポートしてくれるのが「Zoom AI Companion」です。
このAIアシスタントは、会議のサマリー作成やカレンダーとの連携、さらには仮想アバターによる代理出席まで対応し、Zoomを使った業務効率を飛躍的に向上させます。
本記事では、Zoom AI Companionの主な機能、料金体系、活用シーン、そして今後の展望について詳しく解説します。
Zoom AI Companionとは?その進化と概要
Zoomに搭載されたAIの正体
Zoom AI Companionは、OpenAIの技術を活用したZoom公式のAIアシスタントです。従来のチャットボット型ではなく、ZoomミーティングやZoom Team Chat、ホワイトボードなどに統合される形で提供されています。
ChatGPTベースの「AI Companion」は何ができるのか
2023年に初登場した当初は会議要約やメッセージ生成が中心でしたが、2024年〜2025年にかけて、タスク管理・メール連携・音声出席などの機能が加わり、まさに「会議参加型のAI秘書」へと進化しました。
2025年最新アップデートで何が変わった?
2025年には、Zoomが「エージェント型AI」に進化させる計画を発表。ユーザーの指示を待つのではなく、自律的にカレンダーをチェックして資料作成やリマインドなどを実行する機能が追加予定です。
Zoom AI Companionの主な機能まとめ
会議の要約・議事録自動生成
AIがミーティング中の発言をリアルタイムで分析し、終了後には要点をまとめたサマリーや議事録を自動で作成します。手動でメモを取る必要がなくなり、記録の質も均一に保たれます。
タスクの抽出とToDoリスト化
会議中の「〜をやります」「次回までに調べておきます」といった発言から、AIが自動的にタスクを検出し、ToDoとして一覧化します。Zoom Team Chatとの連携で、タスクの共有やリマインドも可能です。
カレンダーやメールとの連携機能
GoogleカレンダーやOutlookなどと連携することで、予定の調整や確認がAIに任せられます。メールとの統合で、会議に関連するメッセージの要点抽出・返信提案もサポートします。
チャットやホワイトボードでも活躍するAIアシスト
Zoom Team Chatでは、AIがチャット内容を要約したり、返信文を提案してくれます。ホワイトボード上ではブレインストーミングの整理や構造化にも貢献し、会議以外でも高い汎用性を発揮します。
Zoomアバター+AIボイスで自然な仮想出席
ユーザーの顔写真を元に作成したアバターに、AIの合成音声を加えることで、まるで本人が会議に出席しているかのように振る舞うことができます。発言内容はAIが自動生成し、会議録にも記録されます。
Zoom AI Companionの料金プランと導入方法
無料で使える機能/有料で使える機能の違い
Zoom AI Companionの一部機能(会議のサマリー生成など)は、Zoomの有料プランであれば追加料金なしで利用可能です。
| プラン名 | 料金(月額・1ユーザー) | ユーザー数 | 最大参加者数 | ミーティング時間 | クラウド録画容量 | AI Companion | ホワイトボード | 通話(Zoom Phone) | サポート | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Basic | 無料 | 1 | 100人 | 40分 | ローカルのみ | × | 最大3枚 | × | ナレッジベース・コミュニティ | (ウィキペディア) |
| Pro | 約 $13.33 | 1–9 | 100人 | 最大30時間 | クラウド 5–10 GB(文献により差異あり) | ○ | 最大3枚 | × | チャット・Webチケット | |
| Business | 約 $18.32 | 10–99 | 300人 | 最大30時間 | クラウド 5 GB | ○ | 無制限 | × | 電話・ライブチャット | |
| Business Plus | 約 $22.49 | 10–250 | 300人 | 最大30時間 | クラウド 10 GB | ○ | 無制限 | ○(Zoom Phone統合) | 電話・専門対応 | |
| Enterprise | カスタム | ≥250 | 500‑1,000人 | 最大30時間 | 無制限 | ○ | 無制限 | ○ | 専任担当者付き |
ただし、AIアバターやエージェント型機能など高度な機能は追加課金が必要になる場合があります。
Businessアカウント向けの価格と設定方法
Zoom AI Companionは主にBusinessアカウント向けに展開されており、1ユーザーあたり月額約$12(約1,800円程度)で利用できます。Zoom管理コンソールから簡単に有効化できます。
導入の手順と注意点
利用にはZoomの最新アプリと、組織単位でのAI設定の有効化が必要です。プライバシー設定やログ記録の扱いも要確認事項となります。
Zoom AI Companionの活用シーンとメリット
忙しいビジネスパーソンの「AI秘書」として
日々の会議から発生する業務をAIが自動処理してくれます。時間の節約と抜け漏れの防止に役立ちます。
教育現場やセミナーでの要点整理に
学生や参加者の理解度を高めるための要点サマリーや、後から振り返るための議事録を自動生成できます。
会議に出られないメンバーの代理としての活用法
AIアバターとサマリー機能により、欠席者も会議の内容を即座にキャッチアップ可能です。

会議に欠席しても、あとから情報を確認できるのは便利です。しかも、誰かに聞く必要はなく、生成AIがまとめてくれたものを確認すればOKというわけです。
ハイブリッドワークにおける生産性向上の鍵
出社・リモートの混在環境でも、情報共有と意思決定のスピードを保つための有力なツールとなります。
ZoomのAIに関するFAQ
ZoomのAIエージェント化戦略とはどういったものですか?
ZoomはAI Companionを“受動的なアシスタント”から“自律型エージェント”へと進化させようとしています。会議外でも能動的に行動するAIは、仕事のあり方を根本から変える可能性を秘めているといえるでしょう。
Microsoft CopilotやGoogle Duet AIとの違いはなんですか?
CopilotやDuet AIはドキュメントやスプレッドシート中心ですが、Zoom AI Companionは“会議起点”のAIである点が大きな差別化ポイントです。
今後追加される可能性のある機能は何かありますか?
AIによる自動資料作成、感情認識による会議モニタリング、Slackとの連携強化など、今後もアップデートが予定されています。
まとめ:Zoom AI Companionは“次の標準”になるか
Zoom AI Companionは、単なる議事録作成ツールではありません。会議を軸に業務全体をサポートする総合的なAIアシスタントです。
多くの企業や教育機関にとって、AIを業務に組み込む第一歩となり得るツールであり、今後のAI活用の“標準”になる可能性も十分にあります。
リモートワークやハイブリッドワークが当たり前となった今、Zoom AI Companionの導入は、生産性と連携力の向上に直結する大きな一手となるでしょう。
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この記事は私が書いたよ!
kumasan
さまざまな生成AIを楽しんでいます! 趣味はエレキギターということもあり、音楽系の生成AIにかなり注目しています。また、日常やビジネスで使える便利な生成AIツールや、新しく登場する生成AIにどんどんチャレンジ中! みなさんに生成AIの情報をお届けして、その便利さを伝えたいです!