情報を正確に伝えるには、文章だけでなく視覚的な図解が効果的です。
特に複雑なプロセスや概念を説明する際、図解によって理解を深めることができます。
しかし、図解を一から作成するには時間とスキルが求められます。
このような課題を解決する手段として注目されているのが、AIによる図解生成ツール「Napkin.ai」です。
この記事では、Napkin.aiの概要や使い方、活用事例についてわかりやすく紹介します。
1. Napkin.aiとは?
Napkin.aiの概要
Napkin.aiは、入力したテキストから図解画像を自動で生成するAIツールです。
ユーザーが説明文や箇条書きを入力するだけで、プロセス図や関係図などが作成されます。
図解の種類も豊富で、用途に応じた構成を短時間で得ることができます。

自分で図解を作成するのはかなり手間がかかりますが、生成AIを使えばテキストの内容から自動で図や関係図を作成することが可能になるのです!
他のツールとの違いと特長
従来のようにPowerPointやIllustratorを使って手作業で作成する必要はありません。
ブラウザ上で動作するため、インストールの手間もかかりません。
また、生成した図はPNGやPDF形式で出力でき、資料やWebメディアなどでの活用もスムーズです。

他のツールを使わなくていい、ということは、結果的にコスト削減にもつながるのです!
2. Napkin.aiの基本的な使い方
ログインと初期設定
まずはNapkin.aiの公式サイトにアクセスし、Googleアカウントなどでログインします。
ちなみにNapkin.aiは2025/05/23現在ベータ版として運用されています。

ダッシュボード画面で「New Napkin」をクリックすると、テキスト入力欄が表示されます。
図解の生成と編集
ここに「マーケティング戦略の流れ」や「チーム構成」などの内容を記入しましょう。
AIがその内容に応じた図解を数秒で生成してくれます。
完成後は、ノードの位置やラベルのテキスト、色などを調整可能です。
出力と共有方法
図が完成したら、「Export」ボタンから画像として保存し、必要な資料に組み込めます。
私がNapkin.aiを実際に使った例
上記の流れに近い形で、私が実際にNapkin.aiを使ってみました。
ChatGPTを使う感覚で図解も自動で作成された
毎度のことながらですが、Napkin.aiに「ミートソースとボロネーゼの違い」と質問してみました。
すると、その簡単な質問だけで、ミートソースとボロネーゼの違いについて解説してくれる文章が生成されました。

図解が生成されていないのでおかしいな、と思ったところ、どうやら上記の画像で表示されている「Generatete Visual」というのを押す必要があるようです。

選択してみると、上記のがオズのようにカルボナーラについての図解が生成されました。
この箇所だけしか生成できない、というわけではなく、それぞれの単元ごとにマウスを合わせると生成ボタンが表示されて、その単元に関する図解を生成できる形でした。
つまり、図解したい文章があれば、その内容だけを単元で区切っておけばいい形です。
なので、材料の部分を図解したいのであれば、材料だけをまとめたところでセクションをわけておけばOKです。
生成される図解デザインはテンプレートが複数用意されている
また。生成される図解のデザインはいくつかのテンプレートパターンが用意されています。

1枚前の内容を別のテンプレートデザインを選ぶと、上記のような形にかわりました。
図解を扱うTPOにあわせて、テンプレートデザインを変更するといいかなと感じました。
そして、デザインは線の太さやニュアンスをさらに変更できるテンプレートデザインが用意されていて、さらに望むデザインに調整できました。

私の場合は少しやわらかくかわいいタッチのデザインにしましたが、スマートで引き締まったデザインのものもテンプレートデザインで用意されていました。
いままで図解を作成するためにExcelやPowerPointなどのデザイン機能を使って四苦八苦していましたが、Napkin.aiを使えばまったく苦労せず図解を生成できます。
3. Napkin.aiの活用事例
ビジネスプレゼンテーションでの利用
たとえばプレゼン資料では、企画の流れや工程を視覚的に説明することで説得力を高められます。
教育現場での応用
教育の場面では、抽象的な概念や歴史の流れを図で示すことで学習効果が向上します。
マニュアルや社内資料での使用
企業のマニュアル作成では、業務フローや作業手順を明確に示すことができ、共有が円滑になります。

文字ばかりのマニュアルは頭にすんなりと入ってきませんが、Napkin.aiを使えばとてもイメージしやすいマニュアル作成が可能になります。
SNSやブログでの活用
文章だけでは伝わりにくい情報をビジュアルで表現できるため、読者の興味を引きやすくなります。

ビジュアルがあることで目を引きやすくなるのもポイントです。
4. 無料版と有料版の違いや料金
プランごとの機能比較
Napkin.aiには無料プランと有料プランが用意されています。

無料プランでは、基本的な図解生成や編集機能を利用できます。
一方、有料プランに切り替えると、作成可能な図の数が増えるほか、チームでの共有や高度なカスタマイズも可能です。

ポイントとして、Napkin.aiは現在ベータ版として運用されており、2025年5月23日時点でProfessionalプランを無料で利用できます。
いつまでベータ版として運用されるかは不明ですが、いまのうちにProfessionalプランの機能を活用して、実際にどういったことができるかを体験しておくとよいでしょう。
| プラン名 | 月額料金 | AIクレジット | 主な機能 | 商用利用 | ロゴ非表示 | エクスポート形式 | カスタマイズ機能 | 対象ユーザー |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Free | $0 | 週500クレジット | 無制限のビジュアル編集、標準フォント/アイコン、Napkinロゴ付き | ○ | × | PNG, PDF | ×(標準のみ) | 個人・小規模利用向け |
| Plus | $9/人/月 | 月10,000クレジット | ロゴ非表示、太字アイコン、カスタムスタイル(最大3つ)、追加クレジット購入可 | ○ | ○ | PNG, PDF, PPT, SVG | カスタムスタイル(最大3つ) | より多機能な中規模ユーザー向け |
| Pro | $22/人/月 | 月30,000クレジット | フォントアップロード、独自アイコン、無制限カスタムスタイル、追加クレジット | ○ | ○ | PNG, PDF, PPT, SVG | 無制限カスタムスタイル+独自デザイン | ブランド対応が必要な上級ユーザー向け |
| Enterprise | 要問い合わせ | カスタム | カラーパレット、統合、プレミアムサポート、管理機能、トレーニング | ○ | ○ | 応相談 | 高度なカスタマイズ+チーム対応 | 大規模チーム・企業向け |
ざっくりと機能を見た感じでは、一般の利用であればフリープランか月額9ドルのPlusプランで十分活用できそうな感じもします。
そういった点も含めて、Proプランの機能を無料で活用できる現在のうちに操作することをおすすめします。
有料プランが向いているユーザー
業務で頻繁に資料を作成する場合は、有料プランを検討する価値があります。
自分の使い方に合ったプランを選ぶことで、作業の効率を一段と高めることができます。
5. Napkin.aiを使う際の注意点・コツ
図解をうまく生成するための入力の工夫
Napkin.aiを効果的に活用するには、入力するテキストの工夫が大切です。
あいまいな表現や抽象的な文章では、適切な図が生成されないことがあります。
例えば「プロジェクトの流れ」といった曖昧な文よりも、「企画→実行→評価の3段階」といった具体的な構造を記述するほうが望ましいです。

このあたりはChatGPTに質問するときと同じで、わかりやすく整理して伝えてあげると、生成されるものの質が上がります。
言語の選び方と精度向上のヒント
現在のところ英語入力のほうが安定しているため、日本語を使う場合は短く簡潔に記述するか、英語に翻訳してから入力すると精度が向上します。
思い通りの図が出力されない場合は、構成要素を箇条書きで記載すると改善されることがあります。
とはいえ、私が使った感じでは日本語でもそれほど問題は感じませんでした。

現状ベータ版なので多言語対応の精度はどんどん改善されていくと思います。
まとめ
Napkin.aiは、テキストから図解を自動生成することで作業効率を大幅に向上させるツールです。
図解に不慣れな人でも、簡単な操作でわかりやすいビジュアルを作成できます。
プレゼン資料や教育教材、業務マニュアルなど、幅広い場面で活用可能です。
図で伝える力を強化したいと感じている人にとって、Napkin.aiは非常に有効な選択肢になるでしょう。
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この記事は私が書いたよ!
kumasan
さまざまな生成AIを楽しんでいます! 趣味はエレキギターということもあり、音楽系の生成AIにかなり注目しています。また、日常やビジネスで使える便利な生成AIツールや、新しく登場する生成AIにどんどんチャレンジ中! みなさんに生成AIの情報をお届けして、その便利さを伝えたいです!